職種別ベストシャツ戦略|営業・企画・法務・経理・教育・人事
“シャツはただのインナー”と思っていないだろうか?実は、シャツは顔に最も近い服装要素であり、その人の“職業観”や“価値観”を無言で語る装備でもある。特に港区のようなハイコンテクストなビジネスエリアでは、職種に応じたシャツ戦略が信頼構築と印象形成に直結する。


営業職|信頼と推進力をシャツで演出
営業職は常に初対面と向き合い、“人間ごと商品を売る”職種だ。そのため、清潔感・誠実さ・行動力を同時に伝えるシャツが求められる。定番はセミワイドの白またはブルーストライプ。レギュラーカラーだと保守的すぎ、ワイドだとやや“会長感”が出てしまう。
色彩心理学では、ブルーは信頼、ストライプは行動性の象徴とされており、これらの組み合わせは“動きながら信頼を生む”営業職にとって理想的(出典:Eva Heller『色の秘密』)。
企画職|創造と論理の“中間地帯”をシャツで表現
企画職に求められるのは「一見自由、でもちゃんと構造的」という印象。バンドカラーやクレリック、タブカラーなど“やや崩し”のあるデザインが適している。ただし素材はあくまで高密度なブロードやオックスフォードを選ぶことで、“整った個性”という印象になる。
クリエイティブすぎる襟型(オープンカラーやスタンド)は、ビジネスの場では“反骨”や“ルール破り”と解釈されることもあるため注意。
法務・経理|信頼と整合性を最優先
数字・契約・責任が絡む職種では、“ブレない”服装が求められる。最も信頼されるのは白無地のレギュラーカラーまたはセミワイドシャツ。形態安定加工がされていても見た目に影響しないタイプを選ぶのが理想。
興味深いことに、ある印象行動学の調査(出典:青山学院大学 服装印象研究室, 2022)では「白シャツ+レギュラーカラー」の男性が“約束を守りそう”と回答された割合は82%と非常に高く、“見た目の論理性”が信頼感を構築している。
★ 参考:青山学院大学 服装印象行動研究2022 / 日本経済新聞『職業別服装調査』2021
教育・人事|“話しやすさ”と“信頼感”の両立
教育職や人事は、“聴く力”と“安心感”が求められるポジション。バンドカラー・ボタンダウン・ソフトなセミワイドなど、襟元に柔らかさを感じさせるシャツが効果的だ。特に教育者は“見られる職業”であるため、シャツの色も白・淡ピンク・ライトブルーなど、清潔かつ穏やかな色味を意識したい。
また、人事職においては“聞く姿勢”と“公平性”が求められるため、ストライプなどの主張の強い柄よりも、無地+柔らかい生地感の方が印象形成において有利とされる(出典:日経ウーマン「職業別信頼印象調査」2021)。

まとめ:シャツで“言葉を発する前”に信頼を得よ
人は話す前に“この人は信用できるか”を判断している。そしてその判断は、シャツの色・襟・素材・清潔感に強く左右されている。職種ごとに求められる印象を先回りし、シャツでそれを可視化できる人が、現代ビジネスの信頼を勝ち取っている。

★ 補足:日経ウーマン『職業別信頼印象調査』2021